この前、通勤電車の中で、背後から浪人生と思われる二人の会話が聞こえてきました。
A「テストの当日は、驚くほど冷静だったんだよね」
B「そうなんだー。」
A「数学以外は、そこそこ、点が取れたのに、数学だけが、いつもの半分くらいしか取れなかったんだよー。それで落ちたんだよな」
B「そっか、そういうことも、あるよね。」
A「うん。。。」
って、Bくん、めっちゃ聞き上手やん!
・・・それはさておき、
受験に失敗すると、6月にもなっても未だに引きずるんだということを目の当たりにしてしまいました。
見事大学に入った同級生たちは、6月にもなれば、サークルや、恋愛や、夏休みの予定で頭が一杯なのに、100歩譲って、勉強のことに思いをはせる学生がいたとしても、「受験の時にあの問題が見事に解けたんだよなー」みたいなことではなく、当然、さらに進んだ大学の授業に思いを馳せているのに、落ちた子は、ずるずると、テストのことを引きずっているのです。
受験ですから、志望校に入れない子の方が多い。
また、どれだけ成績を伸ばしても、
その日、たまたま、わからないところが出るかもしれませんし、体調が悪く、実力を出し切れないかもしれません。
とにかく、合格率100%ということはあり得ないのです。
このまま、サピ子が受験勉強を続け、
無残にも散ってしまった時、
彼女はそのショックに耐えられるのかということを心配せざるを得ません。
ただ、過去にも妻がこう話しています。
2010/06/04 07:46
近所の豪邸の前で「ここの家主と僕との違いは何なんだあ!」と嘆いていたら、妻が「今まで背負って来たリスクの差じゃない?例えば受験勉強を頑張ると、落ちたら努力が無駄になるというリスクを背負うんだよね。遊んでいればリスクもないけど合格しない。そういうこと。」
そうだよ!たしかにその通りだよ!
でもよー。今から、受験失敗した時の、
サピ子を想像するとよう、
俺っちは、どんな顔して彼女を、慰めたらいいんだよう。。。
と、ウジウジと考えていると、
例の浪人生二人がこんな話をし始めたのです。
A「でもさあ、中学受験の時って、親に言われて、いやいや勉強やらされてたけど、今思えば、本当によかったと思うよ。」
B「そうだよなあ。小学生なんて、自分から勉強するわけないもんなあ。うちは母親が口うるさかったなあ。Aの家は?」
A「うちは、どちらかというと父親だったかなあ。いずれにせよ、本当によかったよ」
・・・ありがとう、見知らぬ浪人生たちよ。
お陰で、私の心は決まったよ。
サピ子と共に、リスクと向かいあおうじゃないか。
もし、残念な結果になったとしても、
「あの時はよかった」って、彼女に言ってもらえるように頑張ろうじゃないか。
湿った空気でいっぱいのある日の満員電車での出来事でした。