長い小説も読んで欲しい
以前の記事でも、ミヒャエル・エンデのことについて書きました。
僕は社会人になってから、ミヒャエル・エンデのことを知って、「モモ」や「はてしない物語」を読みました。
- 作者: ミヒャエル・エンデ,大島かおり
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2005/06/16
- メディア: 新書
- 購入: 41人 クリック: 434回
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これらの本を読んだ時、子どもの時に出会えたらよかったと本当に思いました。
だから、サピ子にも薦めたのですが、
「その本知ってるよ」
「むちゃくちゃ分厚いから、読まないけど」
という始末。。。
こういう素晴らしい本を読んで味わえる人になるために、国語の勉強をしてるんやで!
単に入試の国語の問題が解ける人になっても、何の役にも立たへんで!!
と力説しておきましたが、どこまで伝わっていることやら。。。
塾との不利な契約(中学受験と伴走しながらプロマネ資格)
はじめに
子どもの勉強をサポートしながら、自らも資格を取ってしまおうという目論見の第4回目です。
前回は、10の知識エリアのうち、一気に
- スケジュールマネジメント
- コストマネジメント
- 品質マネジメント
の3つを整理しました。
今回は、「調達マネジメント」です。
調達とは
調達とは、物やサービスを外部から購入する活動を指します。
中学受験なら、鉛筆やノートを買うのも含まれますが、一番大きな調達行為は、やはり学習塾や通信教育からの調達でしょう。
何を外注するのか?
塾と契約する時、
「何のために何を外注するのか?」
ということはあまり意識しないと思います。
・・・が、本来はこれが重要です。
目的は何か
目的は、
子どもが志望校に合格すること
となるでしょう。
ただ、試験を受けるのは子どもです。
合格するために何が必要かというと、
子どもに相応の学力をつけること
が必要です。
学力をつけるために何が必要か
それでは、どうしたら子どもの学力がつくのでしょうか?
こればかりは、本人が勉強するしかないです。
塾の先生がいくら頑張っても、本人が勉強しないなら、当然ながら学力は上がりようがありません。
では、子どもが勉強して学力を上げるために、周りができることは何か?
その中で、親ができることは何か?
お金を出してでもやってもらわないといけないことは何か?
これを整理することが大切です。
学力を上げるために周りができること
以前、このような記事を書きました。
「広義の勉強」を大きく
- インプット
- プロセス
- アウトプット
の3つに分け、
重要なのは、このうち「プロセス」の部分だと書きました。
「子どもの学力を上げるために周りができることって何か」を、この3つの観点に「全体管理」を加えて4つの観点でざっくりと挙げてみました。
- 全体管理
- 目標を設定する
- カリキュラムを決める
- スケジュールを決める
- スケジュールを管理する
- 体調を管理する
- その気にさせる
- インプット
- 各科目を教える
- 勉強の仕方を教える
- プロセス
- 勉強をさせる
- 分からないところを教える
- 勉強時間を確保する
- 勉強できる環境を提供する
- アウトプット
- 学力を測る
これらのうち、どこに外部の力を使いたいのかを決めるのが、調達計画です。
本人をその気にしてくれて、自発的に勉強するようにしてくれるような塾があると最高なのですが、実際には、塾の持っている機能は、下記くらいではないでしょうか。
- 全体管理
- 目標を設定する:○
- カリキュラムを決める:◎
- スケジュールを決める:◎
- スケジュールを管理する:△
- 体調を管理する:×
- その気にさせる:△
- インプット
- 各科目を教える:◎
- 勉強の仕方を教える:◎
- プロセス
- 勉強をさせる:△
- 分からないところを教える:△
- 勉強時間を確保する:×
- 勉強できる環境を提供する:△
- アウトプット
- 学力を測る:◎
塾によって、多少は差がありますが、ざっくりとはこんな感じかなと思います。
塾が請け負うのは、
主にインプットとアウトプットの部分で、
肝心のプロセスの部分は本人に委ねられているんですよね。。。
勉強させるために、大量の宿題を出し、やってこなかったら、むちゃくちゃ怒るというソリューションはありますけどね。。。
逆に、「×」になっているものを外注しようとすれば、塾とは別のサービスを利用する必要があるかもしれません。
契約の種類
プロマネの教科書によると、契約の種類は下記の3種類に大別されるとのこと。
- 定額契約
- 実費償還契約
- タイム・アンド・マテリアル契約
定額契約
取り決められた成果物に対して定額の費用が支払われる契約です。
コストが上振れするリスクがないため、発注者に有利な契約とも言えるでしょう。
受注する側も、成果さえ出せばよいので、少ない工数で成果を出せれば、大きな利益が得られます。
一方で、見積もりが甘く、契約後にむちゃくちゃ大変な仕事だったとわかっても後の祭りです。
システム開発では、この契約が主流ですね。
僕の周りだけかもせれませんが、むちゃくちゃ楽して成果を出し、利益出しているケースはほとんど見たことがないです。
逆に、最初に見積もった工数以上に働かされた挙句に、成果物の品質が悪いと顧客に、キレられた例はよく聞きますが。。。
さて、塾の授業料は定額なのでこの契約に該当するのでしょうか?
僕はそうではないと思います。
なぜなら、子どもの学力が上がろうが下がろうが、毎月定額請求されますからね。
実費償還契約
実費と追加の手数料などが支払われる契約です。これなら、受注側は損することはありません。
塾との契約はこれに近いのかな?
と思います。
毎月の授業のやりくりにかかる実費プラス利益分が授業料と言えるでしょう。
つまり、発注している我々からすれば、非常にリスクの高い契約と言えます。
そらそうですよね。
年間100万円以上の費用を支払いながら、受験に失敗するかもしれませんからね。。。
タイム・アンド・マテリアル契約
こらは、時間給の契約ですね。
家庭教師の派遣はこれに該当しますね。
ドラクエの映画が面白かった件
はじめに、国語の先生の話
今日は、タイトル通り、ドラクエ映画の話です。
・・・が、一応中学受験ブログなので、最初に、少しだけ、塾の保護者会で国語の先生から聞いた話を書いておきます。
最近の入試の傾向として、正解のない問題について、問われることが増えてきているそうです。
例えば、今も世界中で紛争が起こっています。
ただ、双方の立場に立つと、どちらが善でどちらが悪かは一概には言えないことも多いです。
子どもたちにも、そういう正解のない問題があるということを認識してもらったうえで、
「それで君はどう思う?」
と問われた時に、きちんと自分の考えと、そう考えた理由を語れるような力をつけてもらわないといけない。
というお話でした。
今回のテーマも、正解のないテーマのはずですが、何故かネット界隈では否定的な意見が大半を占めています。
が、世の中全員がそう思っているわけではなく、肯定的な意見もあり、僕はその立場にいます。
そのことを、知ってもらうべく、この記事を書きました。
映画を観てきました
映画「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」を観てきました。
もちろん夏期講習中のサピ子はお留守番です。
映画は、男3人(大人+小3+園児)で観てきました。
この映画は、ネット上では相当酷評されています。
そのことを知ったうえで、さらに、結末のネタバレ記事にも目を通した上で子供を連れて観に行きました。
子どもにも「つまらないかもしれないよ?」と予め断っておきました。
ファンタジーの効能
「モモ」や「はてしない物語」の作者であるミヒャエル・エンデが次のような言葉を残しているそうです。
私の考えでは、ファンタジーというものは現実から逃げるための手段ではなく、現実に到達するためのほとんど唯一の手段です。
引用元へ
話は戻りますが、今回のドラクエの映画は、このことを映像化して、僕らに伝えてくれたのだと思います。
ドラクエの世界は頭の中に描かれる
今は、技術の進歩も凄くて、ゲームの画像もむちゃくちゃリアルに描けるようになっています。
一方で、最初のドラクエが発売された頃は、まだファミコンの時代でした。
ドット絵の荒い絵のキャラクターがテクテク歩き、荒いドット絵と文字の情報のみで物語が進みます。
ゲーム中に文字で「魔王が世界を征服しようとしている」と表示されただけで、僕らプレイヤーの脳内で、魔王の恐怖に覆われた世界が広がるのです。
映画の原作となったドラゴンクエストVがスーパーファミコンで出た時も「天空のつるぎ」や「ドラゴンのつえ」など、単なる文字情報でしかありませんでした。それでも、ドット絵のキャラが脳内で変換され、最強の装備をまとったイメージが広がるのです。
ドラクエのプレイヤーは、ゲーム画面を介して脳内に壮大なイメージを描きながら、冒険をしているのです。
だから、実はドラクエのプレイヤーは、それほどリアルなグラフィックを求めているわけではないと思います。
開発側もそれを理解されているんじゃないかなと思うのです。
だから、最新作のXIでは、最新のハードで、臨場感のあるグラフィックを作り込みつつ、昔ながらの2D画面も用意しているのだと思います。
それよりも、いかに脳内にイメージが描けるか、ドラクエの世界に入り込めるかというところに注力し、ストーリーだけでなく、セリフやゲームバランスに細心の注意を払っているのではないかと思います。
この映画は、僕らが脳内に描いたイメージを映像化してくれたものです。
かつてのドラクエVのプレイヤーの期待値が上がりまくるのは、無理もありません。
個人的には、期待通りでした。
ネット上も賛否両論あるものの、映像そのものには、合格点をつけている方も少なくなかったんじゃないかなと思います。
あの映像で、かつてのゲーム内の音楽が鳴るだけで胸が高鳴ると思うんですけどね。
脳内の体験は財産である
脳内に広がったイメージは、当然ながらゲームのスイッチを切れば消え去ります。
それでは、この脳内のドラクエ体験は人生の無駄遣いなのでしょうか?
そうではないのです。
先ほども書いた通り、ミヒャエル・エンデは「未来の世界はファンタジーからしか生まれ育たない。」「現実に到達するためのほとんど唯一の手段」と語っています。
また、僕が見た範囲で、このドラクエの映画を賞賛されている方は「夢をかなえるゾウ」の水野敬也さんだけでした。
僕も、水野さんがツイートしている通りだと思います。
この映画は、僕らが脳内に描いたイメージを映像化し、当時の冒険を思い出させてくれながら、その経験が無駄ではなかったと教えてくれているのです。
また、小3の息子は、ゲームはやっことがないので、僕とは全く違う体験をしたとは思います。
むちゃくちゃ感動したようで、留守番だったママとサピ子に、どれだけ素晴らしい映画だったかを力説していました。
ストーリーを1から順番に全部話そうとするので、ママは若干疲れていましたが汗。
園児の弟君も、「ゆうしゃ、つよかったね」と満足そうでした。
パパ勉は卒業!?
夏休みにブログを書きまくろうと思っていたのですが、あろうことか、お休みしてしまいました。
仕事やっている日の方が更新が進むのは何故でしょうね?(汗)
さて、5月のゴールでウィーク明けくらいからパパ勉を続けてきましたが、夏期講習に入ってから様相が変わってきています。
上の記事に書いている通り、パパ勉を始めた頃は早起きして近くのカフェで勉強していました。
ただ、最近1ヶ月前くらいからは家でやるようになりました。
移動時間がなくなったので、その分を勉強時間に充てられたらよかったのですが、実際は睡眠時間に充てられています。
これまでは、僕もつきっきりで勉強を見ていたのですが、いまはサピ子を起こしたら、洗濯物を干したりしています。
朝の勉強は、
主に算数の基礎力トレーニングです。
以前は、自力では解けず、手助けが必要だったのですが、ほとんど自力で解決できるようになっています。反復学習の効果がで始めたのでしょうか?
さらに、学校が休みの日も、外で勉強できる場所に行って、5時間くらいがっつり勉強していました。夏休み中は家で勉強しています。
休み中の僕はというと、弟たちと出かけることが多かったです。
それでも、サピ子はコツコツと勉強を進められているようです。
コツコツ進められている理由の一つは、毎回の小テストの目標を8割から満点に上げたことだと思います。
ついに、パパ勉も卒業か!?とも思っていしまいますが、本当に力がついたかどうかは、来週のマンスリーテストの結果を見ないことにはわかりません。
結果次第では、2学期からまた早朝カフェになっていまうかもしれません。。。((((;゚Д゚)))))))
ドラクエ中学受験(中学受験と伴走しながらプロマネ資格)
はじめに
子どもの勉強をサポートしながら、自らも資格を取ってしまおうという目論見の第4回目です。
前回は、10の知識エリアの一つ、スコープマネジメントについて語りました。
今回は、一気に
- スケジュールマネジメント
- コストマネジメント
- 品質マネジメント
の3つを整理しちゃいます。
ドラクエ中学受験(略してDQC)
ドラクエとかのロールプレイングゲームをやったことのある方ならわかっていただけると思いますが、中学受験にも通じるところがあります。
最初はスライム級の簡単な問題も解けませんが、勉強して経験値を貯めていけば、やがてレベルが上がり、使える呪文や技も増え、ゴーレム級の難問も解けるとこなんか、そっくりですよね?
まだ、ドラクエをやったことのない方はこちらでーす。
僕も先日購入してしまいました。。。
ただ、以前にも書きましたが、ドラクエと中学受験との大きな違いがあり、中学受験では、序盤でなかなかレベルアップしないので、ここを乗り越える強いメンタルが必要です。
さて、仕事でプロジェクトマネジメントを任されたことのある人は、QCDという言葉を習って、意識されると思います。
Q | Quality | 品質 |
---|---|---|
C | Cost | コスト |
D | Delivery | スケジュール |
のことですね。
これが、今回のテーマでもある
10の知識レベルのうちの3つです。
順番を並べ替えて
「ドラクエ中学受験」で、
DQC
と覚えても良いかと思います。
手書きで書きましたが、
この3つは、三すくみの関係になっています。
品質を上げようとすれば、
時間とコストがかかります。
コストを減らすと、
品質が下がり、時間とかかります。
急ぐと、
品質が下がり、コストがかかります。
と、いいとこどりは難しいです。
ただ、それぞれの中で工夫の余地はあります。
今回は、簡単にそれぞれのポイントだけを整理して、後日、詳細を深掘りしたいと思います。
スケジュールマネジメント
スケジュールマネジメントでは、スコープマネジメントの中で決めた、やるべきこと(WBS)を元にいつ何をやるか、何ができたかを管理します。
スコープマネジメントについてはこちら
仕事の最小単位である「ワークパッケージ」を日々の作業となる「アクティビティ」に分割して、各アクティビティをいつやるのかを計画立てします。
何が同時進行でできて、
何が順序立てないといけないのかを
把握し、効果的なスケジュールを立てるところがポイントです。
例えば、算数の基礎力は、身につけるのに時間がかかる上に、基礎力をつけないと、難関校で出題される応用問題に太刀打ちできません。
そのため、基礎力の学習は早めに着手し、毎日コツコツやることが重要になります。
品質マネジメント
日本の製造業は、品質で世界を席巻してきたと言っても過言ではないでしょう。
当然、品質管理のやり方も進んでいます。
また、これまで書たように、中学受験では、
品質=成績
と考えて良いでしょう。
つまり、成績の管理にも、日本の品質チェックを適用する余地が十分にあると思います。
こちらについては、後日深掘りします。
品質管理において、まず重要なのは、
見える化
です。
クラスが落ちたとか上がったとか、ざっくりとしたところしか見てなければ、
もっと勉強しろ!
みたいな、ざっくりたしたことしか考えて言えません。
成績が下がって「勉強しろ」と親に怒鳴られても、子どもも何をして良いかわからず、嫌な思いをするだけです。
子どもが、
どこまでできていて
何ができていなくて
その原因は何なのか
をしっかりと把握するのが、
親の仕事かなと思います。
塾は上記を知るための元データは提供してくれます。
ただ、毎日、詳細な分析までしてくれるわけではありません。
ここに親の大きな役割があるのかな?
と思っています。
コストマネジメント
コストと言うと、お金のことを連想しがちですが、かかるコストはお金だけではありません。
仕事の世界では、作業量が増えればその分、人件費がかさみます。
そのため、お金に換算しやすいのですが、一方で中学受験では、子どもの頑張りに費用は発生しないので、お金だけでは判断しづらいです。
ドラクエの例えに戻りますが、子どもも勉強をし続けるとHP(体力)とMP(技を使う力)が減ります。
中学受験の場合は、
コストにはお金だけでなく、子どもの努力量も含まれる
と考えた方が良さそうです。
例えば、仕事の現場では、スケジュールや品質が思わしくない時に、コストをかけて、人を増員して対応することがあります。
しかし、中学受験で、学習の進みや成績が思わしくない時に、他人を投入しても意味がありません。
そうすると、コスト(努力)の追加は、子どもの遊び時間や睡眠時間を削って、勉強させることを意味しますが、当然、それではうまくいきませんよね。
以前にも書きましたが、お金を追加投入して、別の塾に行ったり、家庭教師を雇っても根本的な解決にはならないでしょう。
コスト(努力)が足りないと、成績は上がりませんが、コストをかけたからと言って必ずしも、成績は上がらないのです。
十分なコストをかけているのにもかかわらず、品質(=成績)が思わしくない場合は、品質を分析して、コストのかけるところを見直した方が良いかもしれません。
桜蔭の入試要項
夏期講習です。
サピ子も自分なりに勉強しています。
山のような宿題をこなし、
日々のテストでも9割はとって帰って来てます。
この生活、あと1年半続くんですよね。
トータルで何時間勉強するのでしょうか。
何気なく、昨年度の桜蔭学園の入試要項のサイトを見ました。
各科目のテスト時間と満点は下記でした。
国語 | 50分 | 100点 |
算数 | 50分 | 100点 |
社会 | 30分 | 60点 |
理科 | 30分 | 60点 |
多分、何千時間とか勉強すると思うんですよ。
その成果をわずか160分で出し切らないといけないんですね。。。
濃すぎませんか?
大人になってから受けた
情報処理技術者試験なんて、
中学入試に比べたら、
範囲は狭いくせに、
テストの時間は、
9:00から16:30までとかありましたよ。
例えば、社会をとってみても、
日本中の山という山を覚え
日本中の川という川を覚え
日本中の町という町を覚え
さらに
縄文から現代までの
歴史を覚えた成果を、
わずか30分で出し切るんですね。。。
「努力の結晶」と一言で語るには重すぎる
くらいのものを
子どもたちは培っているのですね。